こんにちは。長野県でコウモリの生態調査と野生生物の建築物侵入メカニズムを専門に研究している、かわほりプリベント代表の山岸淳一です。長野県におけるコウモリ・野生動物対策の専門研究機関として、科学的エビデンスに基づいた正確な情報をお届けします。
では、今回はコウモリが住宅の外壁にぶら下がって、糞や尿で汚してしまう場所や行動の解説。お待ちかねのナイトルーストの回です。
この記事でわかること
- ナイトルースト(夜の休憩所)の定義:コウモリが夜間の活動中に一時的に立ち寄る場所です。昼間に睡眠や子育てを行う「昼間の巣(ねぐら)」とは異なります。
- コウモリは夜の外壁で何をしているのか:主に「消化と排泄」「大きな虫の食事」「体力の温存」「仲間との交流(社会行動)」という、4つの活動を行っています。
- コウモリのナイトルースト(夜の休憩所)の見分け方:落ちている大量のフンの真上に「隙間や穴(侵入口)」が存在しない場合は、昼間の巣ではなくナイトルーストである可能性が高いです。
- コウモリのフン尿放置による外壁の腐食リスク:排泄物に含まれる成分と化学反応により、ナイトルーストにされた外壁や金属部分が変色・劣化することがあります。
コウモリが使い分ける2つの「ねぐら」の違い
まず、コウモリには、昼と夜で、2種類の「ねぐら」を使い分ける独自の習性があります。ナイトルーストを理解するためには、まずこの2つの違いを知っておく必要があります。
- デイルースト(昼間のねぐら) 私たちが一般的に「巣」と呼ぶ場所です。コウモリが昼間に睡眠をとる場所であり、メスが出産や子育てを行う「本格的な生活の拠点」となります。
- ナイトルースト(夜間のねぐら) 夜の活動中だけ一時的に利用する「ベースキャンプ(休憩所)」です。日没後にデイルーストを飛び立ってエサ(虫)を食べた後、消化と排泄を素早く済ませたり、次の狩りまで羽を休めたり、仲間とコミュニケーションをとったりするために立ち寄ります。
コウモリの昼間のねぐら(デイルースト)の画像


※コウモリの昼間のねぐらについて、詳しく知りたい場合はこちらの記事をご覧ください。「昼間のコウモリはどこにいるのか|居場所と隠れ家を解説」
コウモリの夜のねぐら(ナイトルースト)の画像


いかがでしょうか?コウモリのナイトルーストとデイルースト、昼間のねぐらと夜のねぐらの違いを理解していただけたかと思います。
コウモリで一番住宅のナイトルースト被害が多いアブラコウモリについては、こちらで生態記事を書いています。よければご覧ください。アブラコウモリ(イエコウモリ)の生態|家に来る理由・行動パターン・基本データ
ナイトルーストと餌場との距離・位置関係
コウモリは夜間、「食べては休む」というサイクルを効率よく回すため、採餌スタイルに合わせて夜の休憩場所をどこにするのかを選んでいます。
- 餌場(採餌場所)のすぐ近く 食事の合間に素早く消化や休憩を行うため、獲物を捕まえた場所のすぐ近くにある枝や人工物がよく選ばれます。コウモリの種によっては採餌場所付近だけでなく、昼のねぐらから数km離れていた事例も確認されています。アブラコウモリも、餌場周辺の建物の壁面を巧みに利用します。
- 昼間のねぐら(デイルースト)との併用 外に独自のナイトルーストを設けず、夜の狩りの合間にいったん昼間のねぐらに戻り、そのまま休憩場所として兼用するコウモリもいます。
ナイトルーストに選ばれる4つの環境条件
位置関係に加えて、コウモリが「安全かつ快適に過ごせるか」が重要なポイントになります。
- 落ち着いて食べられる場所 ウサギコウモリやキクガシラコウモリのように、捕まえた大きな虫を飛びながら食べるのが物理的に難しい種にとって、獲物を落ち着いて咀嚼(そしゃく)できる「止まり場」としての機能があります。
- 天敵から身を隠せる「安全な避難所」 食事の合間や消化中は体温を下げ、無防備になるため、夜行性の天敵から身を隠せる死角や、影ができやすい場所(建物の軒下、玄関ポーチの隅など)が選ばれます。
- 爪を引っ掛けやすい「物理的構造」 アブラコウモリなどが建物の外壁を選ぶ際、爪が引っ掛かりやすい外壁の凹凸、ベランダの軒下、壁の入隅(角)といった形状がある場所を好みます。
- 仲間と集まれる「コミュニケーションスペース」 ナイトルーストは、メスが子どもを待たせる「保育所」や、仲間同士の交流の場にもなります。また、交尾期にはオスと複数のメスによる交尾群が形成されることもあるなど、繁殖のための重要な社交場としても機能します。最大300頭ほどの母子集団を形成することがあるアブラコウモリなどにとっては、複数頭がまとまってぶら下がれる広さも重要な条件です。




ナイトルーストを利用する時期と時間帯
ナイトルーストはおもに春から秋(冬眠から覚めている期間)に利用されますが、季節や目的によって使い方が変化します。
【1日の利用サイクル(時間帯と滞在時間)】
- 利用する時間帯 日没後に昼のねぐらを飛び立ち、虫を食べた後の活動の合間に一時的に立ち寄ります。一晩中飛び続けるわけではなく、夜明け少し前には昼のねぐらへ帰ります。
- トイレ休憩(約45分〜1時間) コウモリは空を飛ぶために体を極限まで軽くしておく必要があり、非常に消化が早いのが特徴です。食後はすぐにぶら下がり、素早く消化・排泄を済ませて体を軽くします。
- 長時間の休息(30分〜最大8時間) アブラコウモリの単独オスを対象とした調査では、ナイトルーストでの休息が数時間(最大8時間)に及ぶことも確認されています。
【季節による役割の変化】
- 夏(子育ての時期) アブラコウモリの場合、飛ぶのが苦手な子ども(幼獣)を待たせる「保育所」や、母子の集結場所として機能します。
- 秋(気温が下がる時期) 夜間の気温低下に伴い、無駄なエネルギー消費を抑える「省エネ待機」の場としての役割が強まります。そのため、秋はオスの休息時間がさらに長くなる傾向があります。

あなたの家でナイトルーストしているか、判断する最適な時間とポイント
家の外壁などでナイトルーストを利用しているコウモリを見つけるつもりなら、日没の約1〜2時間後から夜半にかけて探してみることがベストです。30分ごとに24時ころまで、何度か家の外壁を見回り、ライトで照らしてみましょう。

食後に食べた虫を消化してフンとして排泄するまでに約45分〜1時間かかるため、日没から1時間以上経過した頃に壁にやってくる可能性が高くなります。秋口であれば「省エネ待機」のために長時間滞在するため、さらに発見しやすくなります。
【探す際のアドバイス】 壁の凹凸、玄関ポーチの隅、ベランダの軒下など、天敵の死角になる場所を重点的に探しましょう。その真下の地面や壁面に「黒くて少しねじれたフン」が落ちていれば、そこが頻繁に利用されている証拠です。

フンで判別!昼と夜の「ねぐら」の見分け方
フンや壁の汚れを見つけた際、そこが「デイルースト(昼間のねぐら)」か「ナイトルースト(夜間の休憩所)」かを見分けるには、日没前後と夜間の行動を直接観察することが最も確実です。
- デイルースト(昼)の確認:日没前後の夕方に、屋根の隙間や通気口など建物から「飛び出してくる」姿が確認できれば、そこが昼のねぐらの入り口(侵入口)です。
- ナイトルースト(夜)の確認:夕方に飛び出して行く姿がなく、日没から1〜2時間経った夜間から外壁や軒下にやってきてぶら下がっている場合は、一時的な休憩所です。
- 併用している場合:日没の出巣が確認でき、かつ夜間にも同じ場所に戻ってきて休んでいる場合は、両方の目的で使われています。
【残された痕跡(フンや汚れ)からの推測】 直接観察が難しい場合は、現場の痕跡からある程度推測することができます。
- デイルーストの特徴 1〜2cm程度のわずかな隙間の周囲が、コウモリの皮脂などで薄黒く汚れており、茶色や白の尿跡があり、その真下にフンが落ちている場合は、そこが出入り口である可能性が高いです。
- ナイトルーストの特徴 侵入できそうな隙間がないにもかかわらず、外壁の凹凸や軒下など「ぶら下がりやすい場所」の真下にフンが散乱している場合やコウモリの白い尿が雨だれ状にある場合、コウモリがつけた黒ずんだ汚れがある場合は、夜間の休憩場所の可能性があります。
- 捕まえた虫をナイトルーストで食べるコウモリの場合、フンと一緒に昆虫の羽や脚などの残骸が散らばっていることがあります。



家屋の外壁をナイトルーストにされる「2つのリスク」と対策
基本的に、コウモリにナイトルーストされていても、人間に健康被害は起きるリスクは少ないと言えるでしょう。特に糞の量が少なく、外壁にも痕跡が見られない場合は、気にしないようにすることも手です。
ただし、家屋の外壁が使われている場合、以下の2つのリスクがあることは理解しておくべきです。コウモリがあなたの家の外壁にいるということは、そこが居心地よく、気に入られてることは確かなのですから。
- 糞尿で外壁や金属が傷むリスク コウモリは非常に消化が早く、食べたものをその場で次々と排泄します。毎晩のようにフンや尿が外壁や金属部分に付着し続けると、尿に含まれる成分によって建材が変色・劣化したり、金属部分が腐食して傷んでしまう原因になります。
- 隙間からの侵入で「デイルースト兼ナイトルースト」になるリスク ナイトルーストとして休んでいるすぐ付近に、換気口や外壁のわずかな隙間、穴などがある場合、そこからコウモリが家の中(屋根裏や壁の内側など)へ侵入してしまうことがあります。結果として、一時的な休憩所だった場所が、「昼間のねぐら(デイルースト)兼ナイトルースト」として本格的に住み着かれる拠点へと発展してしまう危険性があります。


コウモリの尿で外壁が傷むロジックについては、詳しい解説記事を書いています。興味のあるかたはこの記事をご覧ください コウモリの尿で外壁塗装が白く汚れる原因|駆除対策の専門家が語る科学的メカニズム
ナイトルーストにコウモリ駆除忌避スプレーは効果があるのか?
コウモリに対し臭いで寄せ付けないという製品が発売していますが、私個人は非常に懐疑的なスタンスです。理由はたくさんありますが、2つほどあげてみます。
1.例えばよくコウモリ忌避剤につかわれるハッカ油。まず、コウモリがハッカ油を嫌って寄り付かないとか、ナイトルーストに効果があるといった肯定的な研究論文を、私は一度も見たことがありません。
そもそも効果があるのなら忌避剤メーカーが出していて良いはずのコウモリに対する効果検証の論文すら、見たことがなのです。なぜでしょうね。
私はコウモリの研究者でもありますから、日本のコウモリの論文はほとんど目を通しているはずですし、この記事を書くにあたってかなり日本のデータベースで論文を捜しましたが、見つかりませんでした。
コウモリ研究が進んでいる海外、特に欧米の公的機関やコウモリ団体のウェブサイトでも、忌避剤は推奨されていません。コウモリの忌避剤がこれだけ溢れているのは日本だけでしょう。
「ハッカスプレーをコウモリにかけると嫌がるよ」という話をよくいただきますが、それはハッカの臭いを嫌っているのではなくて、動物行動学的には「刺激臭でパニックになっているだけ」だと考えられています。
ハッカの臭いを嫌がっているのではなく、強い刺激臭から逃げている。だから、刺激臭が薄まってしまった数時間後には、また外壁に飛来してぶら下がるのです。
2.コウモリのナイトルーストは暗くなってから明け方までですが、スプレーの持続時間は、短いと3時間、長くて24時間と表記されています。すぐ消えるのです。
では強い刺激臭を維持するには、どうしたらいいのか?毎日3時間おきに外壁にスプレーをすればいいのかもしれませんが、そんなに頻繁に使用したら外壁が傷むリスクがあります。本末転倒です。

忌避剤について詳しく書いた記事がありますので、もっと知りたい方はご覧ください。コウモリスプレーはなぜ効かないのか?動物行動学と論文から忌避剤の効果と限界を解説
もう一つの記事。私がネズミ対策で、公的機関やメーカーと共同で忌避剤研究をしたときの記事です。ネズミの忌避剤についての話が主ですが、コウモリについても少し触れています。興味のあるかたはどうぞ 動物の臭い、最前線──キツネのサインに怯えるネズミ、進化が刻んだ本能と忌避剤の現在
弊社で行なっているコウモリのナイトルースト対策
コウモリの追い出し駆除や清掃工事と同時に行うことも可能です。
プラン①かわほりプレミアム施工
かわほりプリベントのコウモリ研究知見をちりばめた独自の対策で、コウモリの外壁ぶら下がりやフンの落下を減少させます。
15年前に飛来防止反射板として試作をおこない、研究知見を積み重ねて改良をして、2025年9月より新バージョンをかわほりプレミアム施工として行っております。
特殊な加工をした金属板を、コウモリの種の特性やコウモリの空間認識、超音波の反射などを考慮した設計で、その家の構造と被害に最適な形にハンドメイド加工し、取り付けていきます。かわほりプリベントの独自、世界で私しかできない施工です。

プラン②バットスライド施工
防虫ブラシトップメーカーの株式会社バーテックが、私と共同開発した、汎用性のある新しいコウモリ対策製品です。
かわほりプリベントの技術と理論の一部を使い、株式会社バーテックの開発陣が、コウモリの対策知識がない駆除業者や塗装店、建築会社でも施工できるように設計開発しています。
樹脂製で、特別な技術がなくとも、多くの建築物で取り付けられる工夫がされています。

※世界情勢による材料の影響について
2026年6月現在、世界情勢によって材料の供給が不安定になっております。そのため、バットスライド施工の予約受付は一時停止しております。かわほりプレミアム施工については、引き続き棟数限定でご予約を承っています。
ナイトルースト対策の費用
どの場所にどの範囲で対策を実施するのか、高さや足場の必要性などが関係するので一概には言えませんが、工事費の目安としては以下になります。
玄関のナイトルースト対策(少し奥まった玄関で2角3面対策)
約10万円~15万円
ベランダのナイトルースト対策
約10~15万円
住宅2階のナイトルースト対策(切妻面及びその隣面の合計2面として)
15~30万円(足場や高所作業車が必要な場合は別途)
ナイトルースト対策の注意事項
住宅の外壁はさまざまで、外壁の凹凸や素材によって適したナイトルースト対策があります。弊社でも、上記2つの手法が適さない場合は、ネットによる対策を行うこともあります。
ただ、どれも「コウモリがフンがひとつもなくなる」というわけではありません。その建物が気に入られて、その場所に立地している以上は、その建物に近寄って飛んできます。野生動物である以上は、それを止めることは出来ません。
ナイトルースト対策とは、糞尿被害を減らすことで建物外壁の健康を守り、そこに住む方の清掃や心理的な不安感を減らすものです。コウモリのフンがひとつでもあったら困るという方には向きません。それを望む場合は、建物改修や引っ越しを検討することをお勧めします。
バットスライドについて
バットスライドについては、製造メーカーに専用ページがありますので、そちらをご覧ください。全国の工務店、害虫駆除会社、塗装会社などでも取り付けることが可能です。弊社営業エリア外の方は、メーカーへ直接お問い合わせください。メーカーサイトはこちら(外部リンクが開きます)
山岸淳一の現場考察~長野県のコウモリ対策の現場から~
隣の家には来ないのに、なぜかうちの家だけコウモリは来る
「なぜ隣の家ではなく、ウチばかりにコウモリが来るのでしょうか?」
コウモリで困っている人の多くは、ご近所さんはどうなんだろうと考えるようです。そして、「うちだけっぽい」という結論に至ります。そんなことないんですけどね。ただ、傾向はあります。
コウモリはなぜ、その家を選んだのか?
私は「家の性能(壁)」と「環境(立地)」の掛け算で決まると答えています。
まず立地です。
アブラコウモリは、障害物の多い森の中よりも、河川や農地といった「オープンスペース(開けた空間)」や「水場」を選択的に利用して飛翔することが、多数の研究で証明されています。 つまり、目の前に川や公園、駐車場がある家は、彼らにとって「餌場からのアクセスが良い一等地の休憩所」なのです。
次に外壁です。
「吹き付け塗装(リシンやスタッコ)」や「凹凸のあるサイディング」は、コウモリの鋭い爪にとってただの登りやすい壁です。逆に、金属サイディングのようなツルツルした壁では、爪がかからずナイトルーストになりにくい傾向があります。(なりにくいだけで、なりますけどね)
また、玄関やベランダなどの軒が深く「影」ができる場所は、外敵に見つかりにくく、雨や風の影響も受けにくい、安心して休める場所です。
そして最も問題となるのは、「夜の休憩所専用だった建物が、昼間のねぐらにも使われるようになること」です。
ナイトルーストとして使われ続けると、日々の尿に含まれる塩分や酸が建材を徐々に侵食します。特に金属部分はコウモリの糞が溜まると腐食して穴が開くことがあり、そこから雨漏り、そしてコウモリの侵入口になったケースもありました。
コウモリは常に、安全に侵入できる隙間を探してます。ナイトルーストをしている近くに隙間がないかはチェックすべきでしょう。
以上です。読んでいただき、ありがとうございました。
※コウモリがなぜわずかな外壁の凹凸を登れるのか、それは爪に理由があります。詳しくコウモリの爪について解説した記事がこちら コウモリの爪とは何か?|専門家が教える定義と現場考察シリーズ6
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なぜ、あなたの家ばかりがコウモリに狙われるのか?
長野県のコウモリと建築物を研究した専門家だからわかる、あなたの家が狙われる本当の理由。
プロの工程、独自のナイトルースト対策、コウモリ駆除対策の費用、このすべてを記事にまとめました。
参考文献
Funakoshi, K., & Uchida, T. A. (1978). Studies on the physiological and ecological adaptation of temperate insectivorous bats: III. Annual activity of the Japanese house-dwelling bat, Pipistrellus abramus. Journal of the Faculty of Agriculture, Kyushu University, 23(1/2), 95–115. https://doi.org/10.5109/23682 +2
Avila-Flores, R., & Fenton, M. B. (2005). Use of spatial features by foraging insectivorous bats in a large urban landscape. Journal of Mammalogy, 86(6), 1193–1204. https://doi.org/10.1644/04-MAMM-A-085R1.1
University of Missouri Extension. (2017). Bats of Missouri: Information for homeowners (G9460). University of Missouri Extension.
“There may be times when, for various reasons, repellents are considered. In most cases, its use is not practical and not recommended.”https://extension.missouri.edu/publications/g9460
この記事の執筆者・監修者
山岸 淳一 (Junichi Yamagishi)
かわほりプリベント代表 / クビワコウモリを守る会所属。長野県在住。専門領域は、長野県の山岳性コウモリの生態研究と、コウモリや野生動物の建築物への侵入メカニズムの解析。日本哺乳類学会・日本ペストロジー学会に所属。コウモリの低所侵入メカニズムや上高地でのコウモリ調査は、国の学術データベース(J-GLOBAL)にも登録されている。長野県を拠点に、コウモリや野生動物の生態研究と、直接現場に赴く駆除・防除対策を両立している。ハウスメーカーから大学病院、古墳まで対策実績多数。動物と人間との間に生じた曖昧な境界線を整えることが使命。SBC信越放送ラジオ「もっとまつもと」内コーナー「かわほり先生の生き物万歳」(毎月第4木曜日16:20~)レギュラー出演中。三度の飯よりコウモリが好き。
コウモリのナイトルーストFAQ
いいえ。鳥獣保護管理法により、許可なく野生のコウモリを含む鳥獣の捕獲や殺傷する行為は原則として禁止されています。傷つけずに自然に出ていかせるエクスクルージョン対策(自然な追い出し)は合法ですが、ネズミ捕りでの捕獲や死傷するおそれがある薬剤・スプレーの直接噴射は違法行為となる可能性が高いため、推奨しておりません。詳しくは、環境省「鳥獣保護管理法の概要」 https://www.env.go.jp/nature/choju/law/law1-1.html
と 環境省「野生鳥獣の違法捕獲の防止」 https://www.env.go.jp/nature/choju/capture/capture2.html をご確認ください。
はい。フンの真上や付近に隙間や穴がまったく場合は、夜の休憩所である可能性が高いです。また、夕方~日没時と明け方に建物の出入りがないことも見極めポイントです。
外壁での忌避スプレーは効果が薄いです。臭いで一時的に遠ざけても、屋外では風雨で成分がすぐ飛びます。また、動物行動学の観点からも根本的な飛来防止にはなりません。
気にならなければかまいません。ただし、コウモリの糞尿で外壁が傷むリスクがあることは理解しておくべきです。
餌場が近い「立地」と、コウモリの爪が引っ掛かりやすい吹き付け塗装などの「外壁の凹凸」、そしてコウモリが飛べるオープンスペースなど様々な要因が揃っているためです。彼らにとって安全で居心地の良い環境になっています。
日没から約1〜2時間後(20時頃〜夜半にかけて)が最適です。コウモリは食べた虫を約45分〜1時間で消化するため、その時間帯に外壁や軒下などをライトで照らして観察してみてください。
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