【発売前テスト】外壁塗装面のコウモリナイトルースト対策!糞尿被害を減らす新製品「バットスライド」の設置レビュー

こんにちは、かわほりプリベントの山岸淳一です。

今回は、住宅の外壁にコウモリがぶら下がり、下に糞が落ちてしまう「ナイトルースト被害」の対策製品、バーテック社製「バットスライド」の設置テストの様子をお届けします。

バットスライドは本日(2026年7月8日現在)において発売前ですが、私は共同開発者として携わっており、今回はバーテックの開発陣と一緒に実際の現場で設置テストを行ってきました。

試作品でのテストは行って良い効果が得られていましたが、今回は販売される製品そのものでのテストです。

プロ向けの製品ではありますが、野生動物やコウモリの対策業者だけでなく、塗装業者やリフォーム業者の方々でも取り扱いが可能な設計となっています。

※バットスライドについては、こちらのメーカー製品ページをご覧ください。

コウモリの外壁被害とは?フン汚れの原因となる「ナイトルースト」

対策のお話をする前に、そもそもなぜ外壁にコウモリのフンが落ちるのかを少し解説します。

コウモリは夜行性で、夜間に飛び回って昆虫などを捕食しますが、一晩中飛び続けているわけではありません。狩りの合間に一時的に休むための場所を「ナイトルースト(夜間休憩所)」と呼びます。

住宅の外壁(特に軒下や換気口の近くなど、雨風をしのげて爪を引っかけやすい場所)は、このナイトルーストとして利用されやすい環境です。コウモリがぶら下がって休憩するため、その真下にある窓枠、幕板、地面などに多量のフンや尿が落下し、建物の汚れや衛生面での被害を引き起こしてしまいます。

有効な対策への第一歩:現場の状況確認とコウモリの特定

今回ご協力いただいたお客様の邸宅では、「建物の一部の面だけにコウモリが来てぶら下がる。そしてフンを落としていく」というお悩みがありました。

コウモリがナイトルーストに利用する、凹凸のある住宅の外壁の接写写真
バットスライドを設置する住宅の外壁接写。コウモリがナイトルーストを行うポイントには、このように爪が掛かりやすい微細な凹凸が見られます。

外壁を確認すると、コウモリが爪をかけやすい形状をしています。そして、その下にある幕板の上には、コウモリのフンが落下していました。

住宅の横型の外装幕板の上に堆積したコウモリのフンの様子
バットスライド施工前の状況:幕板上部に残された多数のコウモリのフン。

対策を行う上で非常に重要なのが「コウモリの種類の判別」です。 この地域には複数のコウモリが生息しており、調査時には高い場所を飛ぶヤマコウモリのような音声も確認できましたが、今回この住宅に飛来しているのは「アブラコウモリ(イエコウモリ)」でした。

コウモリの種類によって、ナイトルーストでの休憩体勢や爪の使い方が異なります。そのため、種類を見極めずに対策を行っても、期待した効果が得られない場合があります。今回はよく見かけるアブラコウモリでしたので、本製品の適用に問題はありません。

従来の外壁コウモリ対策:ネット工法やアクリル板工法と比較して

ネットで覆う方法

紫外線や経年劣化によってネットが破れるリスクがあるほか、建物の外観を損なう「見た目の悪さ」や、後々のメンテナンス性の悪さが大きな課題でした。1カ所に穴があくと、そこからネットの中にコウモリが入ってしまうという相談もありました。

アクリル板を取り付ける工法

これもいくつかの業者さんが施工を行っているのを見ていますが、設置の際に外壁にビス等で穴を開ける必要があり、その衝撃で外壁材が割れてしまうリスクを伴います。また、外壁とアクリル板の際(きわ)に生じるわずかな凹凸にコウモリが爪をかけ、結局そこにぶら下がってしまうケースも少なくありません。そしてなにより、アクリル板ですから、重量的に落下した場合のリスクがありました。

さらに、これらの従来工法に共通する問題として、「コウモリのフン尿汚れが隠せない」という点があります。透明なアクリルやネット越しに汚れがそのまま見えてしまい、コウモリが来なくなっても汚いままで、心理的な解決に至らないことがありました。

フン汚れを防ぐ外壁対策製品「バットスライド」の設置テスト

これらの課題を踏まえ、実際の設置工程と製品の様子をご紹介します。今回は2階右側の外壁の一部にのみの被害ですので、L字で取り付けていきます。

・バットスライド設置前

バットスライド設置前の住宅の外壁。コウモリがとまることのできる壁面の状態。
対策前の外壁の様子。凹凸があり、コウモリが足場にしてナイトルースト(夜間休憩)を行いやすい状態です。

・バットスライド設置作業中

住宅の外壁にバットスライドを取り付け設置している施工中の様子
外壁へバットスライドを施工している様子。ハシゴの上の入隅部分にまず2枚を取り付けています。コウモリが爪を掛けられない滑らかな面が形成されます。

・バットスライド設置完了(取付後)

バットスライドの設置・施工が完了し、コウモリの静止を防ぐ状態になった外壁の表面
【設置後】バットスライド施工完了後の外壁。これによりコウモリは壁面にとまることができなくなります。

設置後も、違和感ありませんね。

・バットスライド設置完了(取付後の拡大写真

【拡大写真】バットスライドの取り付け部詳細。壁面に隙間なく固定され、コウモリがぶら下がる場所をなくしています。
(凹凸のある外壁にしっかりと取り付け、固定されたバットスライド部品の詳細な拡大写真。)

設置してみて実感したのは、その「見た目の良さ」です。 製品の色が透き通った黒であるため、建物の美観を損ないません。

そもそもコウモリがナイトルーストする場所は、影になる場所ですので、黒と相性が良いのです。

そして何より、既に外壁に付着して除去できないコウモリのフン尿汚れやシミを覆い隠して目立たなくする働きがあります。

バットスライドの設置効果と、次回の比較検証について

後日、現場の状況を確認しに伺いましたが、設置した箇所へのフンの落下は見当たりませんでした。今回のテストは、主に取り付けの作業性や美観の確認を目的としていましたが、順調な結果を得られています。

次のお客様邸では、さらに詳細なデータ取りとして「設置した場合」と「設置していない場合」の比較検証を行い、学会発表に向けて具体的な効果を確認する予定です。

住宅の外壁にある白い横型の幕板に沿って、大量のコウモリのフンが散らばっている様子
【施工前】外壁の幕板の上にびっしりと堆積したコウモリのフン。次回、この場所にバットスライドを設置して対策を行う予定です。

少しだけ次回の様子をお見せします。現在、お客様が毎日ホースでフンを洗い流しているほどの状況だそうです。ここにバットスライドを設置することで、被害状況がどのように変化するのか、非常に楽しみです。

次回の検証結果も、データがまとまり次第ご報告したいと思います。

バットスライドについてのお問い合わせ先

お住いの地域と、ご相談内容によって、お問い合わせ先が異なります。

【長野県外】にお住まいの方・バットスライド製品に関するお問い合わせは(株)バーテックへ

かわほりプリベントは長野県内を中心とした施工業者です。長野県外での施工依頼、または「バットスライド」の製品仕様・販売に関するご質問につきましては対応しておりません。

恐れ入りますが、バットスライド製品に関するお問い合わせや、長野県外での取り扱い店のご相談などは、製造メーカーである株式会社バーテック(大阪府)へ直接お問い合わせくださいますようお願いいたします。

株式会社バーテック お問い合わせページ(外部リンクが開きます)

バットスライド等のバーテック社製コウモリ対策製品ページ(外部リンクが開きます)

【長野県内】にお住まいで、かわほりプリベントによるコウモリ対策をご希望の方

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この記事の執筆者・監修者

かわほりプリベント代表 山岸淳一

山岸 淳一 (Junichi Yamagishi)

かわほりプリベント代表 / クビワコウモリを守る会所属。長野県在住。専門領域は、長野県の山岳性コウモリの生態研究と、コウモリや野生動物の建築物への侵入メカニズムの解析。日本哺乳類学会・日本ペストロジー学会に所属。コウモリの低所侵入メカニズム上高地でのコウモリ調査は、国の学術データベース(J-GLOBAL)にも登録されている。長野県を拠点に、コウモリや野生動物の生態研究と、直接現場に赴く駆除・防除対策を両立している。ハウスメーカーから大学病院、古墳まで対策実績多数。動物と人間との間に生じた曖昧な境界線を整えることが使命。SBC信越放送ラジオ「もっとまつもと」内コーナー「かわほり先生の生き物万歳」(毎月第4木曜日16:20~)レギュラー出演中。三度の飯よりコウモリが好き。