【実物写真】コウモリ寄生虫図鑑|ダニ・ノミ・トコジラミの違いと健康被害

コウモリの寄生虫(トコジラミ・ダニ・ノミ)の種類と、人への影響

綿棒の上に乗ったコウモリトコジラミ(Cimex japonicus)
コウモリトコジラミ(Cimex japonicus
背側から見たコウモリマルヒメダニ(Carios vespertilionis)
コウモリマルヒメダニ(Carios vespertilionis
ライトの当たったコウモリノミ(コウモリノミ科)
コウモリノミ(コウモリノミ科)

まずは、冒頭に掲載したこの3種類の姿をご覧ください。あなたは、このような姿の虫、見かけたことはありますか?



本記事の内容:
  • コウモリの寄生虫と健康被害
  • コウモリトコジラミ(Cimex japonicus)
  • コウモリマルヒメダニ(Carios vespertilionis)
  • コウモリノミ(コウモリノミ科)
  • その他のコウモリ寄生虫と健康被害
  • コウモリの営巣による間接的な健康問題
  • 被害に遭ってしまった場合の駆除対策
  • おすすめの殺虫剤(実体験に基づく紹介)
  • 著者の立場と製品紹介に関する補足
  • 謝辞と参考文献

日本のコウモリには、様々な虫たちが寄生しています。

中には、アレルギーや虫刺されなど、思わぬ健康被害を引き起こす可能性のあるものも存在しますが、 コウモリに寄生する生物に関する正確な情報は少ないですし、誤解も広まっています。

本記事では、コウモリに寄生し、人にも影響を及ぼす可能性のある主要な害虫、コウモリトコジラミ、コウモリマルヒメダニ、コウモリノミの3種類について、写真とともに詳しく解説します。

なぜこの3種類を取り上げるのか?

私の知る限り、日本国内でコウモリの外部寄生虫が人に吸血・被害を与える事例として多く報告されているのは、コウモリトコジラミとコウモリマルヒメダニによるものです。 国内外の文献や経験からも、この2種による人的被害が際立っており、他のコウモリ寄生虫による顕著な被害報告はほとんどありません。

コウモリノミによる人への直接的な健康被害の報告は少ないものの、『コウモリのノミは猫のノミと同じですか?』というご質問はよくあります。 ペットを飼育されている方が多い現代において、このような疑問が生じるのは当然のことと言えるでしょう。

人間への健康被害事例が特に多い2種と、一般的な関心が高いノミを解説することで、コウモリの外部寄生虫に関する主要なリスクや疑問をカバーできるのではないかと考えました。

文献に基づいた知識と、私自身の駆除や調査の現場での観察・体験談を交え、それぞれの生態や人への影響、リスクについて、写真とともにくわしく解説します。 実際の駆除を業者に相談すべきか迷っている方にも参考になればと思います。



※本記事には、コウモリに寄生する害虫の名称や分類に関して、学術的な用語(学名や分類名)が多数登場します。
これは、インターネット上に正確な情報がほとんど存在しておらず、生態や症状を専門的に把握するために必要と判断して記載しているものです。
一方で、私自身が駆除現場で体験した被害実例や、寄生虫の違いや見分け方については、誰にでもわかりやすい言葉で解説していますので、肩の力を抜いてお読みいただければと思います。



なお、この記事内で掲載している写真はすべて、かわほりプリベント代表・山岸淳一が現場で撮影したものであり、著作権を保有しております。 使用ルールについては、著作権ポリシーをご覧ください。

コウモリの害虫「コウモリトコジラミ(Cimex japonicus)」

分類

半翅目トコジラミ科トコジラミ属 Cimex japonicus に分類される昆虫である。

宿主(寄生するコウモリの種類)

本種は主にコウモリ類に寄生するトコジラミである。人間に寄生することで知られる Cimex lectularius とは異なる。コウモリトコジラミは日本国内では、主に Myotis 属(ヒナコウモリ、カグヤコウモリ、ドーベントンコウモリなど)、Nyctalus 属(ヤマコウモリなど)、Rhinolophus 属(コキクガシラコウモリ、キクガシラコウモリなど)、Plecotus 属(ニホンウサギコウモリなど)といった複数の属のコウモリから検出されている(Kitaoka, 1985; 山内ら, 2021など)。これらのコウモリは洞窟や建築物内などをねぐらとすることがあり、本種は宿主の体表だけでなく、こうしたねぐら環境にも生息する。

上記のコウモリは建物内で営巣の記録・報告がある
ヒナコウモリ、ニホンウサギコウモリ、コキクガシラコウモリ、キクガシラコウモリ、ヤマコウモリの各種は、いずれも建物内に侵入・定着した記録がある。
筆者自身の調査現場でも、上記コウモリにコウモリトコジラミが寄生していた事例を複数回確認している。

形態的特徴(見た目・大きさ・体のつくり)

成虫の体長はおよそ3〜6 mmで、淡褐色から赤褐色を呈する。体は扁平な楕円形の体をもち、背面には発達しない痕跡的な前翅が見られる。吸血用の口器(刺針状口吻)は腹面中央から突出し、宿主の血液を吸う。腹部には体節ごとに剛毛が並び、縞模様のように見える特徴がある。

綿棒の上に乗るコウモリトコジラミ成虫
綿棒上のコウモリトコジラミ成虫。

筆者による観察(外見の比較)

ヒトのトコジラミ(Cimex lectularius)と比較すると、コウモリトコジラミはやや小型で、体表の剛毛が多く、前胸背板の形などで区別できる。種の鑑別には顕微鏡観察が必要であるが、経験を積んだ者であれば視認である程度の判別は可能である。

人への影響と症状(刺された時のかゆみ・アレルギーなど)

本来はコウモリを吸血対象とするが、宿主が不在になった場合などに、人への刺咬が発生することがある。刺咬部位には1 cm前後の紅斑や膨疹ができ、強い掻痒感や疼痛を伴う場合が多い。特にアレルギー体質の者では、症状が長引くことがある。

日本国内では詳細な症例報告は限られるが、北海道でのコウモリ駆除事例において、屋根裏のコウモリ巣材から発生したコウモリトコジラミによって住民が刺咬被害を受けた事例が記録されている(衛生動物, 2001)。海外では“Bat Bug”と総称され、コウモリの営巣地から家屋に侵入してヒトを吸血する複数の報告がある(CDC, 2023)。

宿主不在時の行動と注意点(コウモリがいなくなった後の虫の動き)

トコジラミ属に共通する特徴として、宿主が不在でも長期間生存可能であることが挙げられる。20℃前後の環境であれば、成虫は半年以上の飢餓にも耐えるとされる(CDC, 2023)。このため、コウモリが駆除された後も屋根裏や壁裏に潜伏し、夜間に活動して人を刺咬するリスク(危険性)が残るため注意が必要である。

コウモリの糞とトコジラミ
コウモリの糞とトコジラミ。

病原体リスク(この寄生虫が媒介する可能性のある人間の病気)

現時点において、コウモリトコジラミ(Cimex japonicus)による特定の感染症の媒介は確認されていない。欧米の研究では、近縁種(Cimex lectularius)も含め、トコジラミ類は病原体の機械的媒介(血液やウイルスの表面付着)は理論上あり得るものの、生物学的な媒介者(体内で病原体を増殖させて感染させる能力を持つ)とは見なされていない(CDC, 2023)。 このことから、現時点では、特定の感染症を媒介する危険性は低いと考えられている。


著者見解|コウモリトコジラミの吸血実験と飼育結果

考察に入る前に、トコジラミの吸血行動とかゆみのメカニズムについて説明しておきます。
トコジラミは、眠っている人に近づき、皮膚に口を刺して数分かけて吸血します。吸血後は隙間に隠れます。そして、夜行性ですが、空腹であれば昼間も吸血してきます。

次に、トコジラミに刺された時のかゆみについてですが、基本的に「長く」「たくさん」吸われたほうがかゆみが強いです。 どういうことかというと、トコジラミは吸血するときに、私たちの皮膚に、口の先をぶっ刺して穴をあけてくるんですが、その時に唾液を一緒に送りこんできます。

その唾液の中には、いろいろな成分が含まれていて、例えば麻酔成分や血液を固まらせないようにする成分などがあります。 それらが私たちの体に入ると、「異物だ!」と体の免疫システムが働いて、腫れたり、かゆくなったり、いわゆる虫刺されの症状として現れるわけです。

書いていてなんか痒いんですが、原理はこうです。

原理は確かめないといけないので、私はトコジラミを捕獲すると、自分を吸血させてみる癖があるんですが、コウモリトコジラミを運よくたくさん採取できたので、実際に吸血させてみました。

コウモリトコジラミを私の腕に乗せて、実際に吸血させてみました。一応、吸ってくれたのですが……どうも「美味しそうに吸っている」感じがしないんですよね……。コウモリトコジラミの動きや所作から、感じるんですよ。「これじゃない感」を。

私はこれまでに、人間のトコジラミ、ツバメトコジラミ、そしてコウモリトコジラミの3種で吸血実験をしてきましたが、このコウモリトコジラミの吸血には、他のトコジラミの種とはちょっとちがう印象を持っています。

まず、刺された瞬間、ほんのわずかに痛みを感じました。これは、コウモリトコジラミの刺し方が雑というか、ちょっと乱暴なんだと思うんです。

人間のトコジラミは、よほど集中して皮膚の感覚を研ぎ澄ませていないと、刺されたことにすら気づかない。それほど静かに刺してきます。 でもコウモリトコジラミは、普通にその瞬間がわかりました。「あ、今、トコジラミの口先が、俺の皮膚に入ってきたな」って。 トコジラミといえど、種類がちがえば、「刺し方」にも差があるのだなと思いました。

刺し方が雑な理由は、「宿主が反撃しないから」なんでしょう。 人間のトコジラミは、うっかり気づかれれば潰されるリスクがあります。 だからこそ、相手に気づかれないように、慎重に刺してくる。 でも、コウモリトコジラミの宿主であるコウモリは、吸血されても大した反撃はできそうもありません。 つまり、刺し方に気を使う必要がない。 だから、雑でも問題ない──そう考えれば、納得がいきます。

吸血時間については、人間のトコジラミより短めでした。 これは個体差かもしれませんし、環境要因かもしれません。 今後また捕獲できたときには、条件を変えて再実験してみようと思っています。



筆者の腕を吸血するコウモリトコジラミの成虫
筆者の腕で吸血するコウモリトコジラミ。


さらに興味深かったのは、飼育実験での生存期間の違いです。 人間のトコジラミは、私が血を与えれば、1〜2か月ほど生き延びてくれました。 でも、コウモリトコジラミは違いましたね。 私の血ではダメなようで、どれも数日から最大でも2週間程度で死んでしまったのです。

ヒトのトコジラミにはエサとして使うことができた私の血が、コウモリトコジラミに与えても長生きしなかったという結果は、 コウモリトコジラミがコウモリの血に強く特化した“宿主特異性”を持っている可能性を示しているのかなと思います。 ……まあ、たまたま私の血が美味しくなかっただけかもしれませんが。

吸血後の皮膚に関して。 コウモリトコジラミに刺された場所は、1センチほど赤く腫れました。 ただ、数日で消えました。少し痒い程度の普通の虫刺されでした。 私、人間のトコジラミに刺されると、結構腫れるんですよ。 腕がぱんぱんになる時もあります。 でも、コウモリトコジラミでは何度かやってもあまり腫れないです。 たぶん、皮膚に送り込まれるアレルゲン物質が、 ヒトのトコジラミよりも少ないってことなんでしょうね。



コウモリトコジラミの若虫(幼虫)
コウモリトコジラミの若虫(幼虫)。

コウモリ寄生のもう一つの害虫「コウモリマルヒメダニ(Carios vespertilionis)」

分類

ダニ目ヒメダニ科カリオス属 Carios vespertilionis に分類されるダニである。

形態的特徴(見た目・大きさ・体のつくり)

コウモリマルヒメダニ(Carios vespertilionis)は、軟質ダニに分類される吸血性のマダニである。体長は約4〜6mmで、成虫・幼虫ともに扁平な楕円形をしており、硬質マダニのような背板(硬い甲羅)は持たない。



体表は薄く柔らかく、乾燥した環境にもある程度耐えることができる。脚は長く、腹面から放射状に伸びるように配置されている。色調は黄褐色から灰色がかった色合いで、吸血後は腹部が大きく膨張する特徴がある(Kitaoka, 1985)。

軟質ダニの特性として、体の柔らかさと隙間への適応性が高く、発見が困難なケースも多い。


コウモリマルヒメダニの成虫(背面)
▲ コウモリマルヒメダニの成虫(背面)
コウモリマルヒメダニの腹面
▲ コウモリマルヒメダニの腹面
割りばしと比較したコウモリマルヒメダニのサイズ感
▲ 割りばしと比較したコウモリマルヒメダニのサイズ感
赤くなったコウモリマルヒメダニ
▲ 赤くなったコウモリマルヒメダニ

宿主(寄生するコウモリの種類)と生態

本種(Carios vespertilionis)は主に Myotis 属などの洞窟性コウモリを宿主とし、特に洞窟や樹洞、建築物内に営巣するコウモリとの関連が強いとされている(Kitaoka, 1985)。

日本国内ではアブラコウモリ、ヒナコウモリ、ユビナガコウモリなどからも本種が発見された事例があり、異種が同居している生活環境下では種間を越えて寄生する可能性も示唆されている。


上記のコウモリは、建物内で営巣の記録・報告がある。
アブラコウモリおよびヒナコウモリは、住宅・集合住宅・寺院などに侵入・定着した事例が複数存在する。
筆者自身の調査現場においても、アブラコウモリとともに本種(コウモリマルヒメダニ)の寄生個体を確認した実例が複数回ある。



本種は宿主の体表に常在するタイプではなく、ねぐら環境の壁の隙間や周辺構造物に潜伏し、夜間に活動して吸血する習性を持つ(Estrada-Peña, 2017)。吸血は数分から数十分で終了し、その後は暗所に戻って休眠または繁殖を行う。



人への影響と症状(刺された時のかゆみ・アレルギーなど)

本種は通常、コウモリを吸血対象とするが、宿主であるコウモリがいなくなった場合などに偶発的に人を刺咬することがある。

刺咬された部位は、激しい痒みや発赤、丘疹を引き起こすことがあり、皮膚科や内科での診察が必要となることもある。ただし、他のダニや昆虫による刺症と明確に区別するには、現場から検出された個体の正確な同定が不可欠となる。

病原体リスク(この寄生虫が媒介する可能性のある人間の病気)

コウモリマルヒメダニは、イシク・クルウイルス(Issyk-Kul virus)などの節足動物媒介性ウイルスを保有することが知られている(Cholleti et al., 2023)。

また、Nairovirus属やFlavivirus属といった、公衆衛生上重要な可能性のあるウイルスの遺伝子断片が検出された研究もあり、将来的なリスクが懸念されている。ただし、これらのウイルスが本種を介して実際に人へ感染した例は、現在のところ世界的に確認されていない。このことから、現時点で特定の感染症を媒介する危険性は低いと考えられている。


宿主不在時の行動と注意点(コウモリがいなくなった後の虫の動き)

コウモリがねぐらを移動したり、駆除などでいなくなった場合、本種はそのまま環境中に長期間残存する可能性がある。軟質ダニは長寿命であり、実験条件下では10年以上生存可能とされている種もいる(Parasite, 2020)。



空腹状態でも1年以上吸血せずに生存することができ、宿主の再来を待つか、周囲にいる哺乳類に接触して吸血を試みる場合もあるとされている(Estrada-Peña, 2017)。そのため、建物内に侵入してヒトを刺咬するリスクがあるため、コウモリ対策後の残留害虫として注意が必要である。


著者見解|かわほりプリベント 山岸淳一による現場観察と考察

私のイメージは、コウモリマルヒメダニは本当に平べったくてかわいいという印象です。体長はあるので肉眼でしっかり見えはするんです。ですが、2ミリくらいの隙間へスルスル入っていくので、発見しにくい場所にいるわ、隙間へ入っていってしまうわで、駆除するときに逃しやすいんです。



特に、エアコンの配管を通すスリーブの中とか「え、こんなところに?」って意外な場所で見つかることがあります。ちなみに光を当てると、ゆっくりと逃げていきます。



駆除現場事例で記憶に残っているのが、長野県北信地方で私が調査した現場です。依頼者であるAさんは体中に何カ所も虫刺されの症状があり、一部はかさぶたになってしまっているひどい状況でした。



Aさんは「いくら布団をクリーニングしても被害が収まらない。刺されると、かさぶたにならないと治らない」という不思議なことをおっしゃっていました。皮膚科がある病院で診察し、皮膚科の担当医師から「皮膚の症状が通常の虫刺されとは異なる」という診断があり、駆除専門業者への相談を勧められた経緯があり、私へ依頼が来たというわけです。



建物内部を調査してみると、Aさん宅には何頭かのアブラコウモリが住み着いていました。そして、Aさんがいつも寝ているベッドの横壁の上部には換気口があり、その中にアブラコウモリとコウモリマルヒメダニを発見したのです。



「かさぶた」形成のメカニズムについて考えられること

私は以前、別の現場で、コウモリマルヒメダニの駆除をしたことがあって、刺されてかさぶたになった別のお客様を見たことがあるんです。その時は、単に掻きむしったのかなと思っていたんですが、Aさんの「刺されると、かさぶたにならないと治らない」という言葉と、皮膚科医師の「皮膚の症状が通常の虫刺されとは異なる」という診断をあわせると、「コウモリマルヒメダニに刺されると、かさぶたになりやすい可能性がある。理由があるのではないか」と考えるようになりました。



なぜそうなるのか、その理由として考えられることは、このコウモリマルヒメダニが、マダニの一種だということです。マダニは吸血時に口器を皮膚に深く刺し込みます。そのため皮膚の表層だけでなく真皮層にまで口器は到達し、局所の出血や細胞壊死を伴うことがあります。

これにより、傷が修復する過程で痂皮(かさぶた)が形成される、というメカニズムだと考えられます。



私は人間については専門外ですからはっきりとはわかりませんが、海外でもスウェーデンやドイツなどで複数のヒト刺咬例が報告されており、紅斑、丘疹、かさぶた、時に潰瘍を伴う皮膚病変が記録されています。変わった虫刺され症状があったら、皮膚科の病院へ行ってみてもらったほうがいいかもしません。(Punda et al., 2018、Estrada-Peña et al., 2020)。

コウモリに特化したコウモリノミ

暗色型のコウモリノミ(Nycteridopsylla属)成虫の画像

分類

ノミ目(Siphonaptera)コウモリノミ科(Ischnopsyllidae)

形態的特徴(見た目・大きさ・体のつくり)

成虫の体長は約2〜3mmで、黄褐色〜暗褐色を呈する。体は他のノミと同様に側方に扁平な形状を持つ。前翅は退化しており、後翅は完全に欠如している。強く発達した後脚を用いて跳躍し、宿主の体表を移動する。口器は穿刺吸血型であり、成虫はコウモリの血液のみを吸って生存する。本科はノミ目(Siphonaptera)の中でも特にコウモリに特化した種群であり、哺乳類への高度な適応を示す。世界でおよそ16科1,800種以上のノミが知られているが、コウモリノミはその中でも宿主特異性が高い。

宿主(寄生するコウモリの種類)

コウモリノミ科(Ischnopsyllidae)のノミは、主にコウモリ類に寄生する。本邦においては、これまでにコウモリノミ科の複数種が確認されており、アブラコウモリ、ヒナコウモリ、ヤマコウモリ、キクガシラコウモリなど、幅広い種類のコウモリから報告がある(Kumada & Saito, 1953; Kitaoka, 1985など;著者観察を含む)。海外ではヨーロッパのMyotis brandtiiなどからもNycteridopsylla属の検出例がある(Vlaschenko et al., 2022)。


上記のコウモリは、建物内で営巣の記録・報告がある
アブラコウモリ、ヒナコウモリ、ヤマコウモリ、キクガシラコウモリは、いずれも住宅・集合住宅・寺院・倉庫などに侵入・定着した事例が報告されている。
筆者自身の調査現場でも、これらのコウモリに寄生したコウモリノミを複数回確認している。

人への影響と症状(刺された時のかゆみ・アレルギーなど)

現在までに、コウモリノミが人を吸血・咬傷したという明確な症例報告は存在しない。ノミ類全体では、ネコノミやイヌノミなどが人を吸血することは知られているが、コウモリノミ科の多くは宿主特異性が高く、人間を吸血する能力は乏しいとされている。

ただし、まれに人との接触が報告された例もあり、その際には一時的な刺咬による皮膚炎を引き起こす可能性が指摘されている(Anderson et al., 2024)。皮膚症状は通常のノミ刺咬と同様に、掻痒性紅斑や膨疹として現れることが想定されるが、実際の人での発症報告は極めて限られている。

宿主不在時の行動と注意点(コウモリがいなくなった後の虫の動き)

コウモリノミは宿主依存度が非常に高く、宿主であるコウモリがいなくなると生存期間は数日から数週間程度とされている(Kitaoka, 1985)。巣材に残る成虫や蛹が衣類や空調設備経由で人家に入り込む可能性はあるが、環境条件によってはそのまま死滅する。なお、屋根裏や洞窟など、温度と湿度が比較的安定した環境では一時的に生き残る可能性もある。

病原体リスク(この寄生虫が媒介する可能性のある人間の病気)

コウモリノミ科全体に関する病原体媒介の確定的な報告は少ないが、特定の属、特にコウモリノミ(Nycteridopsylla属)に関する近年の研究では、バルトネラ属菌(Bartonella spp.)のDNAが検出されたことが報告されている(Sakalauskas et al., 2024)。一方で、同研究ではボレリア属菌(Borrelia spp.)のDNAが検出されなかった。バルトネラ属菌は人獣共通感染症の原因となることがあり、コウモリノミが病原体を機械的あるいは媒介的に伝播する可能性については、今後の更なる研究が待たれる段階である。


明色型のコウモリノミの画像:宿主への密着性が高い特徴

著者見解|かわほりプリベント 山岸淳一による現場観察と考察

ヒナコウモリの個体からコウモリノミ科のノミ(未同定)を見つけたことがあるんです。そのノミは、今でも私のデスクトップパソコンの横で瓶にいれて標本にして大切に保存しています。そのノミは発見時、コウモリの体にしっかりとしがみついていて、深く食い込むようについており、容易には離れませんでした。この時点ですでに私の「ノミ」のイメージとちがっていました。


驚いたのは、動きがのろい、遅くてトロいことです。サッと逃げ出すような挙動は示さず、振動にも反応せず、ピンセットでの採取で摘ままれてしまう。もちろん毛の中にいるので、物理的に毛が邪魔で採取しにくいってことはあるんですが、逃げちゃってどうしようもないみたいなことには全くならなかったです。


捕獲後に観察した際の印象としても、動きは非常に緩慢で、「ノミ=跳ねる」という一般的なイメージとはかけ離れていました。私はかつて保健所勤務時代に犬や猫からネコノミやイヌノミを採取した経験があるんですが、それらが跳躍して逃げ回るのに対し、コウモリノミは跳ねるそぶりすら見せず、ゆっくりとした動作を繰り返すのみだったんです。コウモリノミは、他のノミより捕獲はしやすいです。


この観察から、コウモリノミは宿主であるコウモリへの高度な適応のために、跳ねて逃げる能力を犠牲にした可能性が考えられます。跳ねずにじっとしている方が、宿主に密着しやすくなる、すると生き残りやすくなるという生態的な適応の姿なのかもしれません。


こうした性質から、駆除そのものは比較的しやすいタイプの害虫といえます。動きが遅く、隙間の奥深くまで逃げ込むことが少ないため、部屋の中で落としてしまっても、殺虫スプレーや掃除機を用いた直接的な処理が有効だと思います。

コウモリの営巣による間接的な健康問題・アレルギーなど(補足情報)

ここまでは、コウモリに直接寄生するダニ・トコジラミなどの害虫が人に与える被害について解説してきましたが、もう一つ見落とせないのが、コウモリの営巣(すみかをつくって定着すること)にともなう環境的な問題です。


たとえば、天井裏に長期間コウモリがすみつき、糞が堆積した場合、その周囲にさまざまな種類のダニが発生・増殖することがあります。これらは必ずしもコウモリに寄生する種類とは限らず、室内環境の影響を受けて繁殖するケースも見られます。
こうしたダニやコウモリの糞がアレルゲンとなり、アレルギー反応として鼻炎や皮膚炎、気管支系の症状を引き起こすことも報告されています。特に、乾燥した糞が崩れて粉じん化することで、空気中に微細な粒子が浮遊しやすくなります。


これらの問題は、刺咬や吸血といった直接的な害とは異なり、アレルギー体質や呼吸器疾患をお持ちの方にとっては、見過ごせない間接的リスクとなる場合があります。ご自身やご家族にアレルギー傾向がある場合には、天井裏や壁内の状態を点検し、糞の掃除や換気の改善、必要に応じた専門業者への相談などを含めて、早めの環境対策を検討することが望ましいでしょう。

これら環境由来の問題は、コウモリ寄生虫による直接的な刺咬・吸血による被害とは性質が異なる別の問題であるという認識が必要です。

その他のコウモリ寄生虫(ダニの仲間)の種類と健康被害

これはコウモリの耳を拡大した写真です。黄色いブツブツ状に連なっているのはダニで、その大きさは約0.2~0.5ミリメートルほど。おそらくツツガムシの仲間のダニだと考えられます。お話してきた3種の寄生虫の他に、写真のようなツツガムシ科のダニやサシダニ(Spinturnix属)などが見つかることもあります。

コウモリの耳に付着した寄生虫(ダニ)の拡大写真
▲ コウモリの耳に付着した寄生虫(ダニ)の拡大写真

コウモリに寄生するこれらのダニに関する詳細な情報は限られており、虫刺されや皮膚の症状などを実際に引き起こすかどうかは十分に解明されていません。ツツガムシという名前から、ツツガムシ病(リケッチア感染症)を心配される方もいますが、コウモリに付着しているこのダニが人に感染症を媒介したという報告は、現在のところ確認されていません。危険性は低いと考えられます。


これらのことから、トコジラミ・マルヒメダニ・コウモリノミの3種類に対して適切な対策と駆除を行えば、コウモリに由来する害虫の健康リスクの大半を抑えることができると考えられます。

ただし、そもそも論として、ペット動物と違い、コウモリと人間との接触機会は少ないですから、ダニを媒介した新たな感染症が発見される可能性は十分ありますので、コウモリに限らずですが、野生動物との接触には危険性があることは理解しておくべきでしょう。

コウモリ寄生虫の駆除方法と予防対策(補足情報・殺虫剤と虫よけスプレーについて)

ここまで、コウモリに関係するトコジラミ・ダニ・ノミといった寄生虫の特徴や健康への影響についてご紹介してきました。では、実際にこうした害虫による被害を受けてしまった場合には、どのような駆除方法や対策をとればよいのか。


コウモリが住みついていてダニの被害にあっている方は、コウモリの駆除退治をする専門家や業者にコウモリの追出し駆除と一緒にダニやノミの駆除も依頼してください。

住宅の構造、ご家族の状況、コウモリの種類など、現場にあわせていろいろな殺虫剤製品がありますから、適した薬剤を使うように指示してください。コウモリ対策だけでは、ダニなどの寄生虫が残ってしまう可能性があります。例えばコウモリの薬剤はダニやノミには効果がありません。駆除業者と十分に打ち合わせをして、対策を実施してください。


寄生虫を持ち込んでしまった場合の駆除方法と予防対策

コウモリの保護や調査をしている方、野生動物の獣医の方など、調査時にコウモリの寄生虫を車や自宅へ持ち込んでしまうケースがあると思います。 その場合の駆除方法と予防対策について、説明しておきたいと思います。


私自身、コウモリの寄生虫を車や事務所に持ち帰ってしまった経験が何度もあります。 情報共有のために、私自身が調査現場で実際に使用してきた薬剤のなかで、高い効果が確認できていて、現在、実際に私が使用しているものをご紹介します。


※あくまで補足情報として、これらの対策方法を検討する際の参考までにご覧ください。



コウモリに寄生するダニ・ノミ・トコジラミへのおすすめ駆除方法(殺虫剤)

おすすめ殺虫剤:キンチョー「プロ用トコジラミ駆除剤 コックローチME」

プロ用トコジラミ駆除剤コックローチMEを手に持っている様子
▲ プロ用トコジラミ駆除剤コックローチMEを手に持っている様子

商品名:コックローチME(ラベル表示:「KINCHO プロ用トコジラミ駆除剤」)

私が現場でのコウモリの外部寄生虫対策として使用する中でもっとも使いやすく効果が高かった製品です。
この製品は、本来トコジラミの駆除に用いられるものですが、ダニ・ノミなどの衛生害虫・外部寄生虫に幅広く有効です。


有効成分(原液100mlあたり):
・イミプロトリン(ピレスロイド系)0.476w/v%
・メトキサジアゾン(オキサジアゾール系)0.39w/v%
内容量:450mlスプレー


この製品についての筆者の使用感想:
コウモリの外部寄生虫、コウモリトコジラミ、コウモリマルヒメダニ、コウモリノミ、その他のダニ類、いずれに対しても、即効性と極めて高い殺虫効果が確認できました。
エアゾール構造においても、噴射力が意図的に抑えられている特殊設計であり、スプレー噴射時に小さなダニやノミでも飛び散りにくいといった特徴があります。
この設計は非常に珍しく、使用者と虫の両方のことがよく考えられて作られています。まさに小さな虫には最適です。

広範囲の駆除でなければ、コウモリ寄生虫の駆除にはこれが第一選択肢で間違いないと思います。

コウモリに寄生するダニ・ノミ・トコジラミへのおすすめ予防対策と方法(虫よけスプレー/ディート・イカリジン)

予防対策としての基本方針:
市販の虫よけ製品で充分効果があります。
虫よけ製品を事前に体や靴にふきかけて、持ち込んでしまったら殺虫剤製品で駆除する、この手順が一番いいと思います。


有効成分の選び方(ディートとイカリジン):
製品の選び方は、ディート又はイカリジン、このどちらかの有効成分が含有された製品をおすすめします。
私の感想としては、駆除時において、両方ともに効果はしっかり感じられます。
成分による効果の差は、考えなくていいと思います。


使用場所による使い分け(服への影響):
服にも使用するなら、イカリジンのほうがおすすめです。
ディートは製品によって服にかけると変色する可能性があります。
イカリジンは服の繊維や樹脂を傷めにくいです。
いずれにしろ、服に使用する場合は、目立たない場所で試してから使用しましょう。


使用対象による使い分け(子供):
子供への使用についてですが、ディートは年齢制限や使用回数の制限があります。
生後6ヶ月未満の乳児には使用できず、12歳未満の子供への使用には回数制限があります。


濃度についての実感と注意点:
製品の裏面ラベルをみると10%、30%といったように、有効成分の含有濃度に大きな違いがあります。僕の使用した印象として、濃度が高い方が効果時間が長い気がします。
ただ、虫よけスプレーって、結局数時間ごとにスプレーするので、有名メーカー製品であれば濃度は気にしなくていいと思います。私は気にしていません。




誤解を防ぐために:私の立場について

まず、かわほりプリベント・山岸淳一は、上記製品を製造するKINCHO/大日本除虫菊株式会社様とは、過去にカメムシを対象とした別製品の研究試験を共同で実施したことがあり、現在も良い協力関係にあります。

ですが、本記事のこのセクションは、依頼や報酬を受けて書いたものではなく、宣伝目的でもありません。本製品を紹介している理由はただ一つ、現場でのコウモリの寄生虫駆除対策として、コウモリの寄生虫すべてに一貫して強い効果を確認できたからです。

このスプレー製品を使いはじめてからは、コウモリ寄生虫の駆除作業の取り残しや再発などの不満がなくなりました。そのため、現在は他の殺虫剤を新たに試す必要を感じておらず、最近は他製品の比較テストも行っていないというのが正直な実情です。

もちろん、他メーカーの優れた製品を否定するものではなく、環境や対象によっては他の選択肢も十分にあり得ると思っています。実際に私は他のメーカーとも共同研究や学会発表もおこなっている立場ですので、特定のメーカーに肩入れするものでもありません。

ここではあくまで、「私がコウモリ調査や保護の現場で、寄生虫に確実な効果を確認している製品」として、被害に遭われた際の対策の参考までにご紹介しました。

謝辞:本記事執筆にあたって

今回の記事を執筆するにあたり、多くの方々にご支援いただきました。

まず、コウモリマルヒメダニの同定においては、『医ダニ学図鑑 ~見える分類と疫学』(高田伸弘 編著、高橋 守・藤田博己・夏秋 優 著、北隆館 発行)を参考にさせていただきました。

また、信州大学医学部附属病院 感染制御室の金井信一郎先生には、ダニに関する多くのご教示を賜りました。

さらに、金井先生を通して国立感染症研究所の皆様にも貴重なお時間をいただき、コウモリマルヒメダニの同定と見解についてご助言いただきました。

そして、コウモリトコジラミの採取にあたりましては、NPO法人コウモリの保護を考える会の皆様、特に代表の峰下耕先生には、多大なるご配慮とご協力をいただきました。このご協力のおかげで、コウモリトコジラミを用いた実験や薬剤試験などを実施することができ、新たな知見を得ることができました。

皆様に心より感謝申し上げます。

参考文献一覧

コウモリトコジラミ

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🖊️ この記事を書いた人: 山岸淳一(かわほりプリベント代表)


この記事を書いた人

山岸淳一(かわほりプリベント代表)

長野県塩尻市を拠点に、野生動物や有害生物の調査・駆除・対策工事を専門に行っています。かわほりプリベント代表。学会発表や文化財・医療施設での実績多数。三度の飯よりコウモリが好きです。